☆人妻恋愛日記☆


     「人妻の恋愛日記」 回想録 第5回
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☆━━━━━                               ━━━━━☆
┃あの日記は、一緒になれないという予感を持ちながら、2度とない 
┃思い出になるだろうから残しておきたいという気持から書き始めた    
┃日記でした。                                
┃そう思いながらも、あの人にのめり込んで行く自分がいました。     
┃あの人と出会って短い期間ではありましたが、共有した時間を後悔
┃したことはありません。                   
┃後悔していることは、別れを醜いものにしてしまったことです。 
┃恋は魔物、情熱だという言われ方をしますが、冷静な状態ならば 
┃絶対しないであろう事をさせてしまう力さえもあります。    
┃今回から日記ではありませんが、彼と私の関係の変化・私の内面 
┃常軌を逸した行動を数回に渡り書いてゆきたいと思います。        
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回想録4回に関して
不倫をする資格の無い、悪女だ。
いい思いをしといて、別れることになったら彼を苦しめ夫にも尽くさせて。
だけど1度あなたを抱いてみたいなとあったのには・・苦笑。
男性らしいメールでした。
最低な女だと感じられた方も多かったことと思います。

私自身も本当にひどい女だったと深く反省しています。
いい思いをしたという感じはないですが、傍からはそう見えても仕方ないと
思っております。

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あの人との別れが決定的になってからも何度となく夫に離婚したいと言った。
「離婚して、どうやって生活していくの?どうするの?」
「どうにかなるでしょ。もし、他の男と一緒になったら、どうする?」
「殺しに行く。馬鹿馬鹿しいな・・。俺、刑務所入りたくないから・・。」
物静かでやさしい夫が、そういう激しい一面を持っている事に驚いたものだった。



<6月の回想>

6月○日午前、慣れない運転をしながら、あの人に会う為の洋服を買いに出かけた。
会えることが嬉しかった。
今となってみれば馬鹿な事をと思うが、この後に及んでも以前のふたりに戻れるやも
と期待をしていた。

私は駅前で急いで自分の口座から○万円下した。
それを真っ白な封筒に入れ、電車に乗り込んだ。
某ローカル駅改札付近での待ち合わせ。
時間より少し遅れてきたあの人を人込みに見つけたが、素知らぬ振りをし
あの人が私に気付いてくれるのを待った。

「久し振り。髪切ったから、わかんなかったよ。少し太ったんじゃなーい?」
「さっぱりしたかったから。あなたはいつも細い人ばかり見ているんでしょ。」
と私は少々イヤミぽく言ってやった。
並んで歩いたが、私が今まで経験したことのない重い空気が漂っていた。
あの人の身体全体から私を嫌いだという空気が発せられているように思えた。
30年以上生きてきて、こんな息苦しい空気を感じたことは無かった。
彼とは、この日を含め3回会ったのだが、どの時も1時間位で別れた。

ショッピングセンター片隅の喫茶コーナーの鏡張りの壁に向かい二人並んで座った。
あの人は両肘をテーブルにつき両手で頭をはさんだ格好で話を始め、私は左手に顎を
乗せ肘をつきながら鏡の中の自分を見たり、あの人を垣間見たりした。
「うらぶれただろう・・」
「そんなことないよ」
とは言ったものの、以前のあの人より落ちぶれた印象を受けたのは確かだった。
ささくれているというか、ぎすぎすしているような感じがした。
「あなたと出会ったことは後悔していない。こうなってしまったことは残念だけど。
あんなことがあったら(私がしたこと)もう元には戻れない。」
とあの人は言った。
何言ってるんだよ。あんなことがなくても、あなたは私と元に戻る気なんて
さらさら無かったでしょ!と私は心の中で叫んだ。

あの人は現在、知り合いの所に居候していると話した。
「知り合いは、午後3時から学習塾で教えていて、夜9時過ぎに迎えに行くんだ。
食事も作ってもらったり作ってあげたりしている。こっちの方は物価が安いよ。」
決して、あの人はその知り合いについて男とも女とも言わなかった。
私には女に思えて仕方なかった。

「なんで、2月の時点で会ってくれなかったの?
昔、あなたが女に刺されたように、私が刺すとでも思ったの?」
「いや、そんなことは思わなかった。怖くなった・・」
何が怖くなったのかは、聞きもしなかった。
たぶん、私が一途になってきた態度が怖かったのではないかと思う。

「あなたは何も失わなかったね。俺は仕事と家庭を失ったけど。」
何もわかってない、この人は・・・。
あなたを失いたくなかったのに。そう心の中でつぶやいたが口にはできなかった。
そして言ってやりたかった。
仕事や家庭を失っても、新しい彼女と新しい仕事が、あなたを待っているでしょ。
2月に別れてから、あの人から直接聞いたことはなかったが、年が明けてからの
あの人の態度の急変ぶりに、他に好きな人がいるに違いないと思っていた。

「本当に好きだった。けど、あなたはなんやかや言っても結局ご主人と別れないと
思った。」
こんな言葉は体のいい言いわけにしか私には聞こえなかった。
結局、別れをあくまで私のせいにしたいんだなあ。
自分の心変わりを素直に認めてほしかった。
一言ごめんと言ってもらえれば、私の気持ちはあんな事をする程
エスカレートしなかっただろう。
あの人にしてみれば彼女を隠すことが、私への最後のやさしさだったのだろう。
が、それが余計に腹立たしさを増す原因になっていった。
そういうやさしさを素直に受け入れるだけの大人に私もなりきれてなかった。

あの人は財布をあけ、結婚指輪を見せてくれた。
「へえ〜まだ持ってるんだ。」
「仕方ないでしょ。まだ離婚してないんだし、捨てるわけにもいかないから。
全然お金がないんだ。親がさ、管理しちゃっててさ。」
今時1円も入ってない財布を持ち歩くか・・て。
何でこう見え透いた嘘ばかりつくのだろうか、この男は。
と思いつつ、私はふたり分のジュース代を払う。
1円たりとも、私の為にはお金を使いたくなかったのだろう。

「俺をひもにでもしてくれる女いないかなあ。40歳位までならOKなんだけど」
「じゃ、あの電話ででも探せば。でも退職金とか入るでしょう?」
「もうあういう所には電話しないよ。退職金なんか出ないよ。クビなんだから。」
「どうしてクビになったの?」
「仕事上でX000万円の穴をあけたんだ。それだけじゃなくて他にも色々あって。
その穴あけたのが4月21日に会社に解って、4月末で退職してくれて言われて。
上司なんかさ、去年離婚する話した時は、力になるから頑張れよと言ってたのに
今回さ、家庭がそんなだからこういう事になるんだとか言ってさ。冷たいもんだよ。
懲戒解雇という形をとると、次の就職が難しくなるから、それは勘弁してくれたけど
これからお金も少しづつ返していかなきゃならない。」
あの人はそう話していた。

別れ際に、私はあの人にお金を入れた封筒を手渡した。
あの人は断ることもなく
「じゃ一旦借りておくということで・・」
と言って、戸惑う事も無く手に取り駐車場に停めてあった車に乗り込んでいった。

そのお金を返して欲しい、また返ってくるものとは全く考えてなかった。
あの人にお金をあげるという行為で、自分の取った行動に対しての罪の意識が
少し楽になった部分があった。自分自身が楽になりたかった為でもあった。
しかし、こういう行為はあの人にとって何も良い影響はないと感じていた。
むしろ、崩れているあの人を余計にダメにしていくような気さえした。
しかし、お金を渡すという行為の中に、再び私に向いてくれるかもしれないという
はかない望みという下心があったのも事実だ。
お金で愛なんて買えないのは重々承知していたはずなのに、藁にもすがりたい
そんな気持ちが残っていたのだ。

私はお金をより稼ごうと思い、元々の仕事に加え、再びツーショットバイトと
墓を売る仕事(テレアポ)を始めた。
もう後にも先にも、3つも仕事をすることは無いと思う。
お金を稼ぐ為でもあったが、常に仕事をしていることで、ひとりで考えこむ時間を
やりきれなく虚しく感じる瞬間を少なくしたかった。

案の定、お金に味をしめたあの人は、しょっちゅう電話をかけてくるようになった。
ナンバーディスプレイで彼とわかると居留守を使うことも多い私だった。
ある日とうとう電話に出て、私が
「具合が悪くて会えないから」
と言うとあの人は自分の口座番号を伝えてきた。
「会えないんだったら、この口座に振り込んでよ。腐れ縁だと思ってさ・・。
あなたは俺に対して責任と義務があるんだから。」
この時ほど、自分が馬鹿だと思え情けなく感じたことはなかった。

そして、あの人に対し失望と哀れみを感じた。
いったい何の責任と義務が私にあるっていうの・・。

そう思いながらも、7月、私は再びあの人に会いに行った。


★今回で最終回にする予定でしたが、書き始めたら長くなり
読みづらくなりましたので、次号が最終回となります。★

7月〜12月の回想録(最終回)















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