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「人妻の恋愛日記」 回想録 第3回 ☆--------------------------------------------------------------★ ☆━━━━━ ━━━━━☆ ┃あの日記は、一緒になれないという予感を持ちながら、2度とない ┃思い出になるだろうから残しておきたいという気持から書き始めた ┃日記でした。 ┃そう思いながらも、あの人にのめり込んで行く自分がいました。 ┃あの人と出会って短い期間ではありましたが、共有した時間を後悔 ┃したことはありません。 ┃後悔していることは、別れを醜いものにしてしまったことです。 ┃恋は魔物、情熱だという言われ方をしますが、冷静な状態ならば ┃絶対しないであろう事をさせてしまう力さえもあります。 ┃今回から日記ではありませんが、彼と私の関係の変化・私の内面 ┃常軌を逸した行動を数回に渡り書いてゆきたいと思います。 ☆━━━━━ ━━━━━☆ ===================================================================== <回想> 1月後半〜2月の回想録 1月22日、あの人との昼食会の日の夕方から自動車教習所に通い出した私。 何の為に車の免許を取るのかもわからぬまま・・・お金も払い込んでしまったし と思いながら、それから何かにとり付かれた様に、がむしゃらに通い出した。 インフルエンザにかかり高熱が出、声が擦れた日も、ムキになって講習に出た。 そうやって人込みの中に行くことで崩れていってしまいそうな自分をなんとか保と うとしていた気がする。無意味な教習所通い、不安と寂しさがいつもつきまとい 今までには無い苦しさを味わった。この苦しさこそ、私のしたこと(不倫)への 罰のように毎日感じていた。 次の週の29日(木)にも昼食を共にし、教習所のノートをあの人に見せた。 「早いじゃん。もうこんなに判が押してある・・。」 そんな言葉を聞きながら、虚しい気持ちで食事をした。 どういういきさつか覚えてないが、月末の土曜日に会う約束をした。 土曜日になり夜7時に○○駅で待ち合わせをする。 焼き肉屋に入るが、あの人は焼けたものをどんどん私の皿に入れてくれた。 なにか急いで食事を終わらせたいように感じられた。 この日、今悩んでいることがあるんだと私にもちかけて 「なんなの?」 と私が聞くと 「誤解しないでほしいんだけど、女友達とその友達(Aさん)と俺と 俺の同僚(Sさん)で先週一緒に飲んだんだ。しばらくしてから、いい雰囲気だった からSさんとAさんとふたりきりにして。そしたら次の日、Sさんにレイプされたて Aさんから電話が女友達にかかってきてさ、俺に連絡きて・・。 Sが、誰か紹介してて言うからしてやったのにさ。訴えるとか問題になって。」 と、Sとは職場で顔を会わせているが口もきいてないと話していた。 誤解しないでほしいんだけどと女友達と前置きする所が、いかにも嘘ぽく 感じられた。 そんな女友達の話は、今まで1度も出てきたことないじゃないと思いながらも 黙って話を聴き、私の意見なども言った。 この日、もしかしたら・・・以前のように戻れるかもとある種の期待を私は 密かに持っていた。ホテルに行くかもと・・。 この日、夫が遅いというのも、あの人は知っていた。 もう冷めているあの人に、こんなことを期待する私が馬鹿だった。 食事を終え、以前なら歩いたホテルにつづく道へは向かわず、すぐ近くの ゲームセンターにあの人は入っていった。 たいした話もせずにゲームをし、私はその側にいた。 あるゲームをしてる最中に、あの人がぽつりと言った。 「このゲーム、学生の時、よく暇つぶしにやったんだ。」 そうかぁ、私といるのは暇つぶしにしか過ぎない時間なんだと思った。 この日帰りは一緒の電車に乗って帰ろうと言っていたあの人だったのに 自分が乗って帰れる電車がホームにあるのを見つけると 「じゃ、あれ乗ってくから。」 と2、3歩歩き始め、ちょっと戻ってきて私の耳元で 「愛してるよ。」 と囁いていた。 まったく、この男は「愛してる」という言葉をなんだと思ってるのだろうか。 あ・い・し・て・る?この言葉、どれほどの意味があるのだろう。 この言葉が、これほど軽薄に無意味なものに感じたことは無かった。 私は別のホームへと向かって歩いた。 私はイライラしていた。 遠まわしに、じわりじわりと真綿で首を絞めていくようなあの人のやり方に 卑怯だとさえ感じていた。 私に別れたいと気付かせようとする見え見えの態度や行動に。 男らしくはっきりと言ってほしいと思っていた。 別れを言い出しにくく、傷つけまいと考えての行動だったのかもしれないが 男の下手な嘘なんて女は見抜くし、そうされる方がどれほど傷つくものか・・。 私から別れを言わせたいのだろうと気づいていた。ここで静かにあの人から去って いけば良かったのであろうが、まだ未練を持っていた私にはできない相談だった。 何か意地を張っていた部分もあったかもしれない。 その反面、あの人に別に好きな人ができそれで幸せになれるのなら、それでいいと 思っていたことも確かだった。 とにかく、このなんだかわからない関係にピリオドを打ちたいと思うように なってきていた。それは、あの人も同じだったろう。 2月に入り、私は同僚が妊娠したのを知った。 この時、戻ってはくれないあの人の肌の滑らかさや温かさなどを懐かしく 思い出しながら、もう叶わぬ願いであると知りつつもあの人の子供が欲しいと 強く思い、涙が滲んできたのを覚えている。 第一週目の木曜日、あの人から今日は仕事の都合で昼食会は中止と電話。 次の週の木曜日は、私が風で熱を出し、断る。 第3週目の木曜日の朝、電話がかかってくる。 私が 「おかげさまで、風邪も良くなって・・」 と言った途端、ぶりぶり怒り出した。 いつだったかもそうだったが、あの人は”おかげさまで”という言葉を使われるのが 嫌いだった。なぜだったのかよくわからない。 あの人は言った。 「もう、電話かけるのやめる!?」 「あなたが、そうしたいなら・・」 と私が言えば 「あなたは、どうしたいの?」 とあの人は言った。 少し黙っていると、 「素直じゃないね。」 と言い、私は 「すごく素直だって、教習所の先生に誉められたわ。」 と関係ないことを口走っていた。 「今、時間ないから、もう切るよ。」 とあの人は言って電話を切った。 私は、それからすぐに留守電になっているあの人の携帯に電話した。 「私を嫌いになったり、他に好きな人ができたのなら、もう電話しなくて いいです」と留守電にいれた。 次の日の朝、あの人から電話が入り、 「どうして、あういう変なこと留守電に入れるの?」 とぶりぶり怒りながら切ってしまった。 とてもズルイ人だと感じた。 結局、何ひとつ自分からは理由を言わずに別れてゆこうとする。 ただ、あの人からきちんとしたと説明が欲しかっただけ。 でないと、私は不完全燃焼のまま、くすぶりつづけるような気がしていた。 その日以降、あの人から電話が来なくなり、私もかけてなかったが 次の週の木曜日の夜にかけてみた。すると 「忙しくて、かけられなくてごめんな。」 と、調子のいいやさしい言葉。かける気もなかったくせにと私は思った。 私は、宙ぶらりんになっている心を早く整理整頓したくて 「けじめをつけたいの。あなたの写真返したいの。」 と言ったところ、あの人は、また怒りだし 「そんなに持っているのがイヤだったら捨ててくれ!!」 「だって、私、この先ずっと持ってられないでしょ。」 「俺いらないから、処分してくれよ。」 「人の写真なんか捨てられないよ。あなたの写真をひきとってほしいの。」 私は、きれいに別れたいと考えていた。できれば、友達でいたいと。 あの人の写真はこの先持ったまま生活できないし、処分することもできない。 最後に食事をしながら、にっこり笑って握手でもして帰ってこれたらと思っていた。 しかし、こんなことは絵空事に過ぎなかった。 「じゃ、ここまで持ってこいよ!!」 あの人のこの言い草に呆れた。 この時、心の中で何かがが大きくはじけていくのを私は感じていた。 |




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