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「人妻の恋愛日記」 第69回 ☆-----------------------------------------------------★ 12月22日 きのう、あの手紙を渡した。 予約したお店に行ったが、今日で最後かと思うと食べ物が美味しくなく、自分の 表情が暗くなっているのもわかった。喉を通らないというのはこのことだと思った。 あの人も私の様子がいつもと違うのに気付いて 「どうしたの?何かあったんでしょ。何があったか言ってごらん。心配でしょ」 と言ってくれた。 「ちょっと精神的に疲れているだけ。何でも無いよ」 と私は言った。 けれどお互いに黙ってしまい、互いを見つめたりして、にらめっこ状態が続いてい た。 私はほとんど食事が通らず、申し訳なかった。 あの人は 「誰か他に好きな人できたの?」 と言うので 「そんなことない。そんな器用なことできないよ。」 と私は言った。 「いや俺は前にそういう経験をしているから。それとも俺のこと嫌いになった?」 「好きだよ。」 「来年もよろしくて言っていいのかな?」 と訊くので 「来年もよろしく・・。」 と私も言った。 「ケーキ、明日取りにおいでよ。」 と言われたが、私は 「寒いから」 と言って断った。 食事が終わり喫茶店に入ってからも、あの人は 「俺のこと好き?」 「うん」 「たくさん好き?」 「たくさん好きだよ。」 と私は答えた。 「23日は、仲人さんのところへ挨拶に行くことになっているんだよ。嫌だな。」 と言うので、私が 「残念なことになったね・・。」 と言うと 「残念てことはないけど・・。」 とあの人が言うので 「だって、おめでとうじゃないでしょ。」 と私は言った。 「晴れて、独身貴族か」 と、あの人は言った。 「そうか・・」 と私が言うと 「遊びまくるか。どうする?イヤでしょ?他の人とそうなってもいいの?」 と訊くので 「イヤだよ。」 と私は言った。 「実家にいるんだったら、俺の部屋に電話ひこうかな。それ位したっていいよな」 とあの人は言っていた。 「結婚式の時の写真とかどうするの?」 と私が訊くと 「俺はいらない。持っていたい方が持っていればいいんじゃない。俺は何もいらな い」 「ふ〜ん、そいういうものか・・」 と私は言った。 「28日は、ゆっくりしような。膝枕かりるぞ。お弁当作ってきてね」 とあの人は言い 「えっー」 と私は言ってしまった。 帰り際には愛しているよと言ってくれ、私もやはり愛しているよと言った。 私は、あの手紙を『愛を込めた手紙』と言って渡した。 悲しく涙が出そうになり、乗り換え駅で降り損ねそうになった。 結局、夕べはあまり眠れなかった。 昨日エスカレーターに並んで乗っている時、あの人は 「この時期はカップルが多いよな。この二人は何なのかな?」 と私達のことを訊いてきた。 「さあ、なんだろうね。」 と私は言った。あの人は 「俺達ふたりは、どういう関係なんだ。いったい何なんだ?」 と不服そうに言っていた。 プレゼントも買って、あの人は 「さあ、どこで交換するのかな?」 と私に訊いてきた。言わせたい場所はわかったけど、 「駅で」 と言うと 「えっー」 と言ったので、私は 「じゃ、はい、ここで」 とエスカレーター上で交換してしまった。 あの人は 「喫茶店くらい寄っていけるでしょ。」 と言った。 夕べから今朝方まで眠れなくて気分が収まらなくて、留守電に馬鹿なことを 入れてしまった。 『○○さん、ごめんね。 あの手紙持っていて、普通に話すことは辛かったよ。 夕べは一睡もできなかった。 大好きな気持ちは全く変わらない。 ずっと一緒にいたいよ。 誰にも渡したくない。 でも混乱していて、どうしていいかわからない。』 こんな留守電いれたから、また、あの人から電話がきてしまったのだろう。 あの手紙だけで、すっぱっと別れれば良かったのに。 あの人は電話で 「もしもし、あの手紙矛盾している。おかしい。留守電は朝5時に入ってるし。」 と言った。 「だって眠れなかったんだもの。」 「今はゆっくり話していられないから、夕方にでも電話するから。じゃー。」 午後4時30分、50分と電話がなっていた。 4時55分に出る。会社からで、やけに明るい声。 「これから来る?」 「えっ、行かないよ。」 「だって、○▲×ちゃんの箱にはいったお菓子買わされたんだ。これ困るよな」 「女子高生にでもあげれば。」 「そんな知り合いいないよ。じゃ腐るもんじゃないから今度会う時に持ってくよ」 「えっ?」 「少しは気分良くなった?」 「仕事が忙しかったから、気が少しは紛れた。」 「あういう手紙は破って捨てるよ。」 「全部忘れて。手紙も留守電も全部。私も全部忘れる。」 「忘れるて?」 「全部忘れるの。あの手紙のとおり。だから、あなたも全部忘れて。 そうすれば、すべてま丸く収まるでしょ。」 「いちからやり直そう。全部忘れて、始めからやり直そう」 「私が諦めれば、みんな丸く収まるから・・。忘れるて決めたんだから」 「人間の気持ちて、そんな簡単に、そんな風に割りきれるようにできてないよ。 また、後でかけるから。じゃ。」 何をどうやり直すというのか、やり直すも何もない。 私は、やっぱり忘れなくちゃいけない。 このまま行ったら、私は地獄に墜ちるだろう。 【説明】 『プレゼントも買って』 あの人にはネクタイ。 私は手袋はやめて、黒い財布を買ってもらいました。 その財布は、数年経った今も使用し続けています。 『「さあ、どこで交換するのかな?」言わせたい場所はわかったけど』 ホテルで、ゆっくりとしたかったと思いますが、私はわざと素っ気無い 態度をとりました。 第70回:手紙の中身になります。 |




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