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「人妻の恋愛日記」 第36回 ☆-----------------------------------------------------★ 《一泊2日の旅行は日記を書いてないので、回想録となっています。》 ★とてーも長いので1日目と2日目(次回)に分けました。 10月25日(1日目) 旅行当日の朝、普段より少し早めに起き、洗顔と洗髪を済ませた。 昼食用の弁当を作り始めた。無論、それは夫の物でなく私と彼が 一緒に食べる為のもの。同時に夫との朝食の準備も始めていた。 定時に夫を起こし、テーブルを挟んで食事が始まる。 何の変わりもない朝の風景。時計の針が進むのがもどかしく感じる。 そそくさと食事をとった私は化粧を済ませ、彼に買って貰った茶色の ミニスカートに薄手の茶系のセ−ターを身に着け、流行りの小さな柄の 入った黒いストッキングを履いた。鏡の前で総チェックする。 とても若やいだ気分と気恥ずかしさが新鮮な気分にしてくれた。 そして、黒の大きめのバッグにこっそりと二人分の弁当を忍ばせ 夫より先に自宅を後にしたのだった。 夫には、学生時代の友達数人と温泉に出かけるとだいぶ前から それとなく話しておいた。今日は友達の親類の家に宿泊するから 電話もかけられないかもと言っても、夫は全く疑うこともなく気持ちよく 送り出してくれた。 電車に乗り、彼との待ち合わせ場所を目指すが、一駅の距離が とても長く感じる。一駅ごとに近づくにつれ、胸の高鳴りは一層 大きくなり、待ち合わせの駅に着いた時、それは最高潮となった。 会える、今日は時間を気にすることなく一緒にいられる。 しかし彼の姿が見えない。不安になってきた頃、 「おはよう。なんだここにいたのかあ。探しちゃったよ。場所が違うよ。 よかった、会えて。」 と階段を降りてきた彼は言った。 「ごめん。ここじゃなかったのね。」 途中彼は喫煙所で一服し、その後ふたりで新幹線ホームに向かった。 新幹線がホームに入ってくるまでの間、ふたりは30代という年齢など忘れ 普通のカップルのようにはしゃいでいた。 新幹線に乗り込んでからは、彼が朝食用にと某店で買っておいてくれた クラブハウスサンドをほおばった。 1時間ばかり乗り、電車を乗り換え目的の駅に着いた。 そこからは、私が予約しておいたレンタカーに乗り、ある海辺を目指した。 その日のホテルから夕食のお店まで、彼の名前で予約したのだが 全て私任せにされたことが少々不満であった。 その海辺は公園に隣接しており高台からは町が見渡せ、その風景の見事 なことに安堵感を覚えた。しばらく、そこに留まり景色に見入っていたが その高台を下った岩場で昼食を取ることにした。 岩はいくつにも連なって海に繋がっており、ふたりは滑らないよう慎重に 足を運びながら、ふたりきりになれる岩場に落ち着いた。 10月というのに陽射しは半袖でいられるほど強く、湿気と塩気を含んだ 強風が吹きつけ、肌がじっとりしてきていた。 車中よりサングラスをかけたままの彼は岩場に着いた時言った。 「とうとう、ここまで来ちゃったね・・」 その言葉を発した表情からは、罪悪と後悔を伴っているのが感じられた。 私は、その言葉に対して的外れな事を言った。 「あなたと一緒にいられるからいいの・・・」 ふたりは岩場に座り、前面の海を眺めながら弁当を広げ食べ始めた。 食事の後、写真を撮りながら園内を巡った。 そこを後にし、次の目的地に向かう車中いろいろ話す中で 「あのふたり、できちゃった結婚でさ、すぐに別れるよなあ。」 彼は、当時できちゃった結婚した人気アイドル歌手の話を始めた。 「そうかなあ。わからないじゃない。」 「あいつ、家事なんかできないだろう。男の方が耐えられないよ。」 「でも、協力してやっていくんじゃないかしら。」 できちゃった結婚の話が出たことで、当時、生理が遅れていた私は 彼に思いきって、その事を話した。 「私、遅れてるんだ…。もしかしたら、できてたりしてね・・。」 「今までできなかったのに、そんな簡単にできるものなのか?」 「相手が変われば、そういうこともあり得るでしょ。 そんな事言うなら、いいわ。私、ひとりでも育てる…」 不妊検査は全て終えてなかったが、夫に問題があるのではないかと 密かに考えていた私はそのような発言をしたのだった。 「なんでそういうこと言うの。俺がいるだろう。 一緒に育てればいいじゃないか。」 「だって、そんなこと言うから…」 余談だが、その歌手は今だ離婚はしていない。 この後、一旦、彼と私は夫婦という形でホテルにチェックインした。 部屋は、かなり上の階で窓の前面は海が広がり眺めが良いものだった。 ふたりは荷物を置き、ベッドやソファに腰掛けたり備え付けの飲み物を 飲みながら小1時間ばかり昼間の疲れを癒した。 そこで、以前彼から本をプレゼントされたお返しに私は用意していた 本を渡した。彼は直ぐに開けて見て 「ありがとう。でも、こういう本をくれちゃダメだよ。 俺、手紙に引用しちゃうよ。」 と少し戸惑った表情をしていた。この言葉に不信と不安を感じた。 再び外出し、予約しておいた店で料理を食べ、程よくアルコールも入り 夜の某町を腕をからめ歩いた。 土曜の夜ということもあり、回りもカップルがほとんどだった。彼は 「誰が何と言おうと俺にとってはいい女だ。すごく綺麗だ。」 と言いながらキスしてきた。歯の浮くような言葉と思いつつも その場の雰囲気に流され、夜の公園でキスしていた。 端から見れば私は愚かな女で彼にとっては都合のいい女になっていた。 ホテルの部屋に戻り、ふたりで一緒に浴室に向かった。 浴槽の中にふたりは立ち、それぞれ昼間の汗や汚れを頭のてっぺんから 足先まで落すことに専念していた。何故かこの時、私は子供の頃に 近所の男の子と一緒のお風呂に入っているような錯覚に陥った。 いつも彼はカラスの行水で、その夜も私を残し、さっさと上がってしまった。 私はずっとシャワーを流していたのを止めた時 「いいよ!やめろよ。余計なこするなよ!」 と大声で怒鳴っている彼の声を聞いた。携帯電話で誰かと話していた。 私が浴室から部屋に戻ると、彼は 「今、電話してたの聞こえた?」 「そうだったの。何も聞こえなかったよ」 と私は嘘を言った。 「母親からでさ喧嘩になっちゃってさ。」 「そう。大変ね・・。」 本当に母親だったのか疑問に思ったが、深く追求もしなかった。 バスローブを着た自分と、持参してきたアルコールの小瓶を口にし 目の据わっている彼を鏡の中に見た時、自分のしている事の重大さを 感じた。 この秘密めいた危なげな男と一夜を共にするんだという事実を私は 初めて冷静に認識したのだった。 ひとつのベッドに横になり、ふたりでテレビを見ているというより どの番組を見るあてもなくチャンネルを変えながら話しをしていた。 ふと、いつも夫と必ず一緒に見ている海外ドラマが目に入り 夫が今頃ひとりで見ているであろう姿が一瞬頭をよぎった。 かわいそうな申し訳ない気持ちになった。 そんな思いも彼の求めに応じるうち、そこはかとなく消えていった。 事が終わると彼は満足げに眠ってしまったが、私は寝つかれず、 隣のベッドで寝ている彼の顔を眺めたり、明日のことを考えてるうちに いつのまにか眠りについた。 第37回:<一泊旅行(2日目) 洋服を着たままの私の下着だけ脱がせ・・・。> |



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